つぶやきジローの隠れ部屋


AGAってなんだろう?



5~6年くらい前から爆笑問題が ( `―´)ノ「お医者さんに相談だ!」と叫び



ごく最近には剛力彩芽ちゃんが (#^.^#)「一人じゃないぞ☆」って優しく励ましてくれるAGA・・・
なんとなくは知っているけど~って方が多いと思います。
AGAとはAndrogenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」という意味になります。
わざわざ「男性型」って言ってますけど・・・
じつは女性にも起こるんですよ((+_+))


毛の一生は「毛周期」と言われ、成長期⇒退行期⇒休止期⇒成長期・・というような周期を繰り返していきます。「毛周期」を格好良く言うと「ヘアサイクル」とも言います。



成長期に毛乳頭が毛細血管から栄養をどんどんくみ上げて、毛乳頭からの指令で毛母細胞が分裂し毛が成長していきます。成長期が長いほど、毛は長くなり太くなる傾向があります。



毛根が毛乳頭から押し上げられて遊離してしまうと退行期に入り、毛母細胞の分裂は徐々に活動を低下させ抜け落ちる準備が始まります。
その一方で毛母細胞の一部は残り、毛乳頭から次の指令があるまで細胞分裂を停止して待機する休止期に入ります



AGAは、毛周期の成長期が短くなり、休止期にとどまる毛包が多くなることを病態の基盤として、臨床的には前頭部と頭頂部の頭髪が軟毛化して細く短くなり、最終的には額の生え際が後退し頭頂部の頭髪がなくなってしまいます。



日本人の場合は20歳代後半から30歳代にかけて著明となり40歳代以降に完成されます。



女性は男性と異なり、頭頂部の比較的広い範囲の頭髪が薄くなるパターンとして観察されます。



発症には遺伝と男性ホルモンが関与しています。
一般に男性ホルモンは骨・筋肉の発達を促し、髪や胸毛などの毛を濃くする方向に働きますが、残念ながら前頭部や頭頂部などの男性ホルモン感受性毛包においては、逆に軟毛化現象を引き起こしてしまいます。



ひげや前頭部・頭頂部の毛乳頭細胞に運ばれたテストステロン(男性ホルモン)は酵素の働きにより、さらに活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換されて受容体に結合します。DHTの結合した男性ホルモン受容体は、ひげでは細胞成長因子などを誘引し成長期が延長しますが、前頭部や頭頂部では毛母細胞の増殖が抑制され成長期が短縮します。



(分類)
Ⅰ型:前頭部の生え際がM字型に後退しはじめた状態
Ⅱ型:Ⅰ型よりさらに進行した状態
ⅡVertex型:Ⅱ型の状態に加え、頭頂部がO型に薄くなってきた状態
Ⅲ型:Ⅱ型よりもさらに進行し、頭髪全体のボリュームも減った状態
Ⅲ型Vertex型:Ⅲ型の状態に加え、頭頂部がO型に薄くなってきた状態
Ⅳ型:前頭部の生え際がⅢ型よりも後退し、頭頂部もO型に薄くなってきた状態
Ⅴ型:Ⅳ型がさらに進行した状態
Ⅵ型:前頭部と頭頂部の薄毛部分が繋がり、発毛部分が側頭部のみの状態
Ⅶ型:Ⅵ型が進行し、側頭部の毛量も減ってきた状態



では、どんな治療法があるんでしょうか??
遺伝だと思って諦めていた方にも、ちゃんと有効な治療法があるのですよ~(*’▽’)
日本皮膚科学会から正式に「男性型脱毛治療ガイドライン」~2010年版~が発表され
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/1372913421_2.pdf

(改訂版が2017年夏ころに出るはずだったんですが、まだのようなのでとりあえず)そこでは、男性にはフィナステリドの内服をエビデンスの高い治療方法として強く推奨しています。またミノキシジルの外用は男女ともに強く推奨しています。

フィナステリドは、テストステロンと酵素の結合を防止して、テストステロンより作用の強いジヒドロテストステロン(DHT)になることを抑制することで、主に脱毛を予防し、次第に毛周期を整えることで育毛の効果があります。

脱毛開始からのリミットは5~10年と言われているので、抜け毛がひどくなり始めてから5年以内であれば、再び髪の毛が生えてくる期待が持てます。効果の現れ方は平均で服用開始から3か月を過ぎたころから次第に変化し始め、半年を過ぎるころには改善がみられる場合が多いです。服用開始時に、それまで生えていた抜け落ちやすい毛髪が、一時的に抜け落ちる初期脱毛は1-2か月ほど見られますが



内服の継続で脱毛は改善されます。
ミノキシジルは、血管を拡張させて血流を増加させることにより、毛根と毛細胞に必要な栄養分を行きわたらせ、毛髪の生成を促進させる発毛の効果があります。



国内では外用としてリ〇ッ〇(ミノキシジル1%)・〇ア〇プ×5(同5%)などが販売されており、海外製品でもロ〇イン(同5%)が個人輸入で購入できるものとして有名です。

ミノキシジルの内服薬をフィナステリドと併用することで、より発毛効果を高めることが可能になると言われていますが、本来は血圧を下げる薬剤であり、また内服薬は国内での製造・販売が認可されていないため、個人輸入などで使用される方は、その副作用や合併症などに十分な注意が必要です。

さて、AGAの治療についてある程度知っている方は、ここで「あれ?」と思っている方もいるはず(^_-)-☆

そう、最初に彩芽ちゃんが「一人じゃないぞ☆」って元気づけてくれたやつ。


ニセモノ


ホンモノ


フィナステリドより強力な作用が認められているデュタステリド(ザ〇ーロ)が2016年夏にデビューしました。おそらく次のガイドラインで一番に推奨される薬剤になるだろうと思っています。(⇐下書き作っていたH29年12月時点では確認できなかったガイドライン2017年版が、2018年2月には皮膚科学会ホームページにアップされてました。フィナステリド・デュタステリドともに男性には推奨度Aとなっています^^)



その作用はフィナステリドと同様、前頭部・頭頂部では脱け毛へのシグナルとなるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑制することにありますが、DHTを生成する酵素への阻害が、フィナステリドが阻害する酵素がⅡ型のみなのに対しデュタステリドはⅠ型とⅡ型を同時に阻害することができ、それだけを単純に考えても効果が高そうなのは判ります^^



実際に抜け毛を減らし育毛効果があるだけではなく、フィナステリドでは効能として明確に言われていない、発毛効果もあると認められています!

でもいいことばかりではなく、その効果が高いことを期待される分、合併症・副作用のリスクも高くなる可能性があります。
フィナステリドの主な副作用として、次のようなものがあります。

国内で実施された臨床試験(1年間)において、4.0%(276例中11例)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められており、主な症状は胃部不快感・リビドー(性欲)減退1.1%(3例)、勃起機能不全0.7%(2例)などが報告されました。まれに、食欲不振、全身倦怠感(肝機能障害)の症状があらわれる可能性があります。

デュタステリドでは、17.1%(557例中95例)に副作用が確認され、リピドー減退3.9%(22例)、勃起機能不全4.3%(24例)と、いずれもフィナステリドより高めに報告されています。

ただ、同時にプラセボとフィナステリドの投与試験も行ったところ、プラセボで15%・フィナステリドで20%程度の副作用がみられたことから、フィナステリド単独で試験した時と測定方法によって誤差が生じていると考えられるために、実質的な副作用発現率に大きな差はないのでは?とも言われています。

フィナステリド・デュタステリドを内服していただく場合、クリニックでは定期的な診察(3か月に1回程度の写真撮影含む)と、安全に服用を続けていただくために採血による肝機能チェックを行っています。

残念ながら肝機能に問題があれば内服に制限があります。
また未成年者・女性(薬剤に接触することも)には禁忌となります。
副作用が出現し気になる場合は内服の中止が必要です。まれに中止後も症状が残る可能性があります。

このような副作用・合併症のある薬を内服するには抵抗がある・・・という方には、国際抗老化再生医療学会(http://waarm.or.jp/)で監修されたメニューで、髪に必要なアミノ酸や亜鉛・セレンなどの微量元素などを含み育毛に有効な点滴・サプリメントを試すことができます。 

↓↓国際抗老化再生医療学会については↓↓

一般社団法人 国際抗老化再生医療学会 WAARM
日本において世界最大ネットワークを持つアンチエイジング医学...

脂分・塩分・糖分を多く含む食べ物を食べ過ぎてしまうと抜け毛の原因となってしまいます。血行が悪くなって髪の毛への栄養が不足し代謝が悪くなるとともに、頭皮の栄養状態も悪くなって毛が抜けやすくなってしまいます。
また、髪の毛の主成分であるタンパク質が不足すると髪の毛はどんどん細くなってしまいます。
睡眠不足・運動不足など生活習慣の乱れを含め精神的・肉体的なストレスは、頭皮・髪への血行不良やヘアサイクルの乱れの原因となってしまいます。




特に生活習慣や食生活が乱れてしまいがちの方に、点滴・サプリメントはお勧めです(^^♪



他には、低出力レーザー(ヒーライト)で595nmと830nmの2つの波長の光を照射することで、サイトカイン(免疫システムの細胞から分泌される、特定の細胞に情報伝達をするタンパク質で、免疫・炎症・細胞の増殖や分化などに関係する)に働きかけ、また温熱効果による血流増加もおこり、育毛・発毛の効果が期待できる方法を試すこともできます。

↓↓当院のレーザーについては↓↓

レーザー~その2
今回は当院で実際に使用しているレーザーを紹介します現在4兄弟、全て美容大国韓国で研究開発された...

髪・地肌に栄養を与え健康にするシャンプーやボリュームアップミストもお勧めです(*^-^*)
シャンプーには髪と地肌のために各種アミノ酸やビタミンや植物エキスが配合され、豊かな泡立ちとサッパリとした洗い心地が特徴です。
ミストは旭化成が開発した高機能化粧品原料であるペリセアが主成分で、各種アミノ酸を配合しており、短時間で毛髪内部にまで浸透して毛髪を強化し、さらには地肌を柔らかくし発毛の環境を整えていきます。
これだけでも抜け毛が減って、髪のボリュームが増した!と実感される方も!(^^)!
そして家族にAGAがあり、自分にもその可能性があって、副作用・合併症は怖いけど確実に効果があるならフィナステリドから始めてみたい・・と思っている方には「AGAアンサーチェック」という遺伝子検査の方法があります!!



AGA発症のリスクやフィナステリドの感受性を、口腔内の粘膜ぬぐい液を送るだけで調べることもできるんですよ^^
結果報告に約4週間前後かかりますが、確実性を求める方にはお勧めなので、AGAの診察でなくても気になる方は受付でご相談を^^
他には成長因子を直接頭皮内に注射していく方法や、植毛なども治療として行う施設もあるようですよ。
残念ながらAGA治療にかかる費用はすべて自費になってしまいます。
だからこそイロイロ相談して自分に合った治療を選択してもらいたいと思います。
当院で行っている治療は以下の通り(女性は②~④)

  1. フィナステリド・デュタステリドの内服:推奨度・・男性:A 女性・・D
  2. 国際抗老化再生医療学会監修の点滴・サプリメント
  3. 髪・地肌に栄養を与えるシャンプーやミスト
  4. 低出力レーザー(ヒーライト):推奨度・・B

これらを単独もしくは組み合わせて選択し治療を開始します。
*推奨度は「男性型および女性型脱毛症ガイドライン2017年版」のものです。
推奨度A:行うよう強く勧める
推奨度B:行うよう勧める
推奨度C1:行ってもよい
推奨度C2:行わないほうがよい
推奨度D:行うべきではない

↓↓「男性型および女性型脱毛症ガイドライン2017年版」については↓↓
日本皮膚科学会ホームページからチェック

公益社団法人日本皮膚科学会
日本皮膚科学会ガイドラインの公開にあたって日本皮膚科学会ガイドライン委員会委員長 秀 道広 日本皮膚科学会では、各種皮膚疾患の診療ガイドラインを作成しています...

数か月に1回写真撮影し比較することで、治療効果を確認できます!
薄毛にお悩みの方、男女を問わずご相談を。