つぶやきジローの隠れ部屋


(平成30年2月26日プラきりイブニングで放送した内容の詳しい記事ですよー^^)
ニキビは正式には「尋常性ざ瘡」といい、思春期以降に生じる顔・胸・背中の皮膚の慢性炎症性疾患として、治療が必要な病気といえます。



「ニキビは青春のシンボル」と言われ、誰にでも起こる生理的現象として軽視されて、医療機関を受診する患者は約10%程度で、十分な治療をうけないまま増悪する、または治った後の凸凹したキズアトに悩む方が非常に多いのが現状です。

ひと昔前まで、ニキビ治療は、治療する側の知識や経験則に大きく左右されることが多く、満足のいく治療効果がでないことが多かったため、中途で治療をあきらめる方も多数存在しました。

2008年に皮膚科学会から出された「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」により、エビデンス(根拠)に基づく適切かつ標準的な治療法の選択基準が提示されたため、ざ瘡治療はレベルが向上し安定してきました(正直言うと以前は抗生剤だけ出されてその場しのぎ的な治療も多かった;;)。



さらには抗生剤に頼らない外用薬が国内承認され、いわゆる「赤ニキビ」になる前の「白ニキビ」に対する治療も保険診療が可能になり、一段とニキビ治療は進歩したといえます。



ニキビの原因は食べ物・環境・ストレスいろんなものが言われており、半分迷信的なものまでいれると無数にあると言っても過言ではありません((+_+))

では具体的に何が原因で、どのような治療が必要になってくるかというと・・・・



最近、皮膚科の先生方と製薬会社の「マルホ株式会社」さんが共同で作成したウエブサイト

「ニキビ一緒に治そうProject」  ⇩⇩⇩⇩

思春期ニキビから大人ニキビまで ニキビ治療の総合情報サイト|ニキビ一緒に治そうProject
皮膚科でのにきび治療からスキンケアまでニキビの総合情報サイト|ニキビ一緒に治そうProjectのトップページです。大人ニキビから思春期ニキビまでニキビ治療は皮膚科で相談...

これが素晴らしくわかりやすい!
私のへたくそなブログを読んで時間を無駄にする(笑)より、ぜひとも訪問してみてくださいませ^^

治療で一番大事なこと。
ニキビは治療で一気によくなるわけではなく、増悪・改善を繰り返すことが多く、本人と医療者側の二人三脚で長く根気よく続ける必要があります。

ここからは当院で実際に行っている診療についてお話していきます。
初診の場合は、まずは洗顔のやり方や生活習慣などについて詳しくお聞きします。
そして現在のニキビ・ニキビ痕の状態を特殊なカメラを使って撮影します。
ニキビで悩んでいる方によくある間違いとして、洗顔の仕方があります。
自分が脂性肌だから、しっかり何度も顔を洗って汚れを落とし、乾燥させる・・・
正しい洗顔を行わないと毎回の刺激で皮膚の炎症が起きやすくなり、さらに洗顔後の適正な水分・油分の補充をしないと過剰な分泌物が産生されニキビが増悪する悪循環に陥ってしまいます。これは背中や胸のニキビも同様で、優しく洗って十分な保湿をおこなうことが基本になります。
(正しい洗顔についてはクリニックスタッフのブログ「Beautiful Cat’s」内の

お肌の悩み、洗顔で改善するかも?
こんにちは、まきまき です(=^・^=)最近美容のご相談で、季節がらかシミ・くすみ・乾燥の悩みを...

を参照してくださいませ~~^^
ゴシゴシ洗っていたあなた! シャワーを直接顔にあてて洗っているあなた!!
ニキビだけじゃなく、シミ・シワ・たるみの原因にもなっているので気を付けましょうねー)



まずはいつも行っている洗顔をしてもらって、洗顔後のスキンケアを含め間違っているところを指摘して正しい知識を覚えてもらうことから始めていきます。
使用している化粧水・乳液などの基礎化粧品、メークアップ用の化粧品についても可能な限りアドバイスをしています。
クリニックで扱っているものに限らず、まずはその人に合ったものをみつけることが大事です(#^.^#)
洗顔後は特殊なカメラで顔の3方向から写真を撮影し、ニキビ・ニキビ痕、メラニンの増生や、毛穴や肌理(キメ)など治療開始時の状態を記録し、その状態を基準としてその後の治療の効果を確認していきます。
治療は外用薬と内服薬の組み合わせが主となり、その症状・原因・年齢・性別などを考慮して選択し、効果をみながら変更していきます。
最初の段階や途中で一時的に増悪する場合もあり、必ず定期的な診察をうけてもらうことが必要です。



本当の増悪なのか、薬剤の作用で一見悪くなったようにみえているだけなのか、一人で悩まずにイロイロ相談しながら継続して治療を続けることが、ニキビを治し更にはニキビ痕を最小限にするための秘訣なのです!

とは言っても、保険診療でできる治療には残念ながら限界があります。
どんな治療を行ってもそれ以上の改善がない、またはニキビは良くなったけどニキビ痕が気になる、などの悩みは自由診療の出番になります。
イオン導入という方法、これは以前のブログでもとりあげましたが

「イオン導入」って?
イオン導入って聞いたことがありますか?そもそも「イオン」ってなんなんだ??

肌に不足している成分や炎症を抑える有効成分を、電気の力を借りて強力に肌の奥へ浸透させることで肌質そのものを良くしていきながら、ニキビなどの炎症性疾患を改善させることができます。
↓↓スタッフブログ↓↓

お肌の不調にはイオン導入を!
乾燥、赤み、ニキビ、シミ、最近、肌の調子が悪いな・・・と思っている方にはイオン導入がおすすめです!つぶやきジローの記事でイオン導入について詳しく説明がありましたが、

そしてレーザー治療、これもブログで詳しく紹介していますが

レーザー~その2
今回は当院で実際に使用しているレーザーを紹介します現在4兄弟、全て美容大国韓国で研究開発されたルートロニック社製の優れもの!

熱の力でニキビ菌の殺菌から免疫系細胞に働きかけて抗炎症作用、コラーゲン・エラスチンなどの肌質を整えるタンパクの新生を促す作用がニキビを改善させていきます。

一番強いレーザーでは直接小さい穴をたくさんあけることで、ニキビの原因となっている角質を剥いだり、皮膚を一定の割合で再生させることでニキビ痕の凸凹を改善させることが可能です!(^^)!
そして、ここ数年で話題になっている「遅延型アレルギー」についての検査も当院では可能です。

「遅延型アレルギー」について少し詳しく説明しますね( ..)φメモメモ

アレルギーの原因となるものには、いろんなものがあることは皆さんご存知だと思います。
たとえばハウスダスト・ダニ・花粉などなど。
アレルギーの種類としては、接触してすぐに症状が現れる「即時型」と数時間~数週間後に症状の出る「遅延型」があり、「遅延型」の発症は接触してからの時間が不規則であるため原因となっているものが非常に判りにくいのが特徴です。



「即時型アレルギー」の症状は、皮膚のかゆみや口の中のイガイガ、くしゃみや鼻水、呼吸困難、腹痛や下痢などで、一方「遅延型アレルギー」は頭痛やめまい、倦怠感、肌荒れ、情緒不安定など、なんとなく感じる不調が数多くあります。



「遅延型」の症状が多岐にわたることと発症が遅いことから、原因が食物の場合、因果関係に気付かない人が多いのです。また、大好きなものや健康や美容のために毎日食べているものがアレルギーを引き起こすケースも多いので要注意なんです(*_*;

そのためひどいニキビの方や、なかなか治療でニキビが改善しない方や慢性的に肌の調子が悪い方には、「遅延型アレルギー」についての検査もお勧めしています。

残念ながら、国内ではまだ保険診療で認められていない検査なので、採取した血液を海外の検査機関に送って調べてもらうため、自費の検査になります。

採血した日から2週間程度で結果が返ってきます。

どのような食べ物がアレルギーの原因になっている可能性が高いかだけの結果報告だけではなく、どのような食事スケジュールを組めばいいのかなどのアドバイスももらえます!

あの有名なテニスプレーヤーのジ〇コ〇ッチも、試合中に呼吸苦で倒れるほどの体調不良が、遅延型アレルギー検査で小麦が原因になっていることが判り、幼少期からタラフク食べていた両親が経営するピザ屋のピザを断ち、グルテンフリーの食事に徹したことで、見事に世界ランキングを上り詰めることができました!!

たべものに不調の原因が隠れている場合、それを探し出して食生活を改善させること。

毎日摂らなければならない食事だからこそ、知っておくべきかもしれませんね。

ニキビ治療をしたい方、以前やっていたけど諦めた方、ニキビ痕で悩んでいる方
クリニックでのニキビ治療、一緒にためしてみませんか?



『にんにく注射』ってご存知ですか??
ちょっと前に報道があった「にんにく注射」不倫・・・
なんだかアブナイイメージがつきそうなので、イメージ回復に頑張ってみます( `―´)ノ
「にんにく」って言ってますけど、ニンニクのすりおろしの液ではありません。そんな恐ろしいモノ、直接血管に入れたら死んじゃいますっ((+_+))
疲労回復に役立つビタミンB1を主成分として、全国多くの医療施設でいろいろなアレンジのもと注射されています。
もともと『にんにく注射』はスポーツドクターの平石貴久医師が考案したと言われ、多くのアスリートや芸能人がお世話になっているようです。
なぜ「にんにく」っていうのか。



にんにくの疲労回復・スタミナ効果は、その中に多く含まれるビタミンB1(+アリシン)によるものです。
そして注射したときに、にんにくのような臭いを感じることから『にんにく注射』とネーミングされたようです。
ちなみにビタミンB1は1910年に日本の鈴木梅太郎博士が発見したもので、これが不足すると脚気(かっけ)になります。
最近は脚気そのものを知らない方が多いと思いますが、十数年前に大ヒットした『JIN-仁』で橘咲(綾瀬はるか)の母親がなった病で、仁先生が玄米を主な食材に造った「安道名津(あんどうなつ)」を食べさせて病を治してたのを覚えてませんか??



玄米にはビタミンB1が多く含まれていたので江戸中の脚気で苦しんでいた人も助かったというエピソード。

日露戦争では陸軍軍医だった森林太郎(鴎外)は陸軍内で大発生した脚気を伝染病と見誤り2万人あまりの陸軍兵を見殺しにしてしまったというエピソードと大違いですね(こっちは史実ですが・・)(*_*)


ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換するときに消費され、、他のビタミンB群とともに血流や代謝の促進、疲労物質の洗い流しや細胞の賦活化に役立っています。
では、どんな時に『にんにく注射』は効果があるのでしょうか?
残念ながらビタミンB1は体内に貯蔵しておくことができないので、常に一定量以上の補給が必要なんです。
ですから、ビタミンB1が消費された後もしくはたくさん消費されるかも・・と予想されるときに注射するのが最適です!(^^)!
当院の『にんにく注射」』は①レギュラー②ストロング③超ストロングの3種類、その時の症状や希望で選べます!!


  • 運動や仕事で疲れ・ストレスがたまっているとき
  • かぜ気味で体調が思わしくないとき
  • 今から出張や旅行でいろいろやりたいとき
  • 飲み会で次の日に二日酔いになりたくないとき
  • 二日酔いのとき
  • 筋肉の緊張で頭痛や肩こりがするとき
  • 肌の調子が悪いとき

などなどなど
初回だけ病歴やアレルギーの有無について問診があります!



次の受診からは、前もって電話予約していただければ待ち時間も少なく注射は可能です(^^♪
今から飲み会とか、疲れて家に帰る前にとか、ちょっとした時間に立ち寄ってみませんか?
ワタクシは肩こりがひどい時に愛用しています(*’▽’)
自分で元気玉造れない方は『にんにく注射』ぜひお試しください!!!





AGAってなんだろう?



5~6年くらい前から爆笑問題が ( `―´)ノ「お医者さんに相談だ!」と叫び



ごく最近には剛力彩芽ちゃんが (#^.^#)「一人じゃないぞ☆」って優しく励ましてくれるAGA・・・
なんとなくは知っているけど~って方が多いと思います。
AGAとはAndrogenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」という意味になります。
わざわざ「男性型」って言ってますけど・・・
じつは女性にも起こるんですよ((+_+))


毛の一生は「毛周期」と言われ、成長期⇒退行期⇒休止期⇒成長期・・というような周期を繰り返していきます。「毛周期」を格好良く言うと「ヘアサイクル」とも言います。



成長期に毛乳頭が毛細血管から栄養をどんどんくみ上げて、毛乳頭からの指令で毛母細胞が分裂し毛が成長していきます。成長期が長いほど、毛は長くなり太くなる傾向があります。



毛根が毛乳頭から押し上げられて遊離してしまうと退行期に入り、毛母細胞の分裂は徐々に活動を低下させ抜け落ちる準備が始まります。
その一方で毛母細胞の一部は残り、毛乳頭から次の指令があるまで細胞分裂を停止して待機する休止期に入ります



AGAは、毛周期の成長期が短くなり、休止期にとどまる毛包が多くなることを病態の基盤として、臨床的には前頭部と頭頂部の頭髪が軟毛化して細く短くなり、最終的には額の生え際が後退し頭頂部の頭髪がなくなってしまいます。



日本人の場合は20歳代後半から30歳代にかけて著明となり40歳代以降に完成されます。



女性は男性と異なり、頭頂部の比較的広い範囲の頭髪が薄くなるパターンとして観察されます。



発症には遺伝と男性ホルモンが関与しています。
一般に男性ホルモンは骨・筋肉の発達を促し、髪や胸毛などの毛を濃くする方向に働きますが、残念ながら前頭部や頭頂部などの男性ホルモン感受性毛包においては、逆に軟毛化現象を引き起こしてしまいます。



ひげや前頭部・頭頂部の毛乳頭細胞に運ばれたテストステロン(男性ホルモン)は酵素の働きにより、さらに活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換されて受容体に結合します。DHTの結合した男性ホルモン受容体は、ひげでは細胞成長因子などを誘引し成長期が延長しますが、前頭部や頭頂部では毛母細胞の増殖が抑制され成長期が短縮します。



(分類)
Ⅰ型:前頭部の生え際がM字型に後退しはじめた状態
Ⅱ型:Ⅰ型よりさらに進行した状態
ⅡVertex型:Ⅱ型の状態に加え、頭頂部がO型に薄くなってきた状態
Ⅲ型:Ⅱ型よりもさらに進行し、頭髪全体のボリュームも減った状態
Ⅲ型Vertex型:Ⅲ型の状態に加え、頭頂部がO型に薄くなってきた状態
Ⅳ型:前頭部の生え際がⅢ型よりも後退し、頭頂部もO型に薄くなってきた状態
Ⅴ型:Ⅳ型がさらに進行した状態
Ⅵ型:前頭部と頭頂部の薄毛部分が繋がり、発毛部分が側頭部のみの状態
Ⅶ型:Ⅵ型が進行し、側頭部の毛量も減ってきた状態



では、どんな治療法があるんでしょうか??
遺伝だと思って諦めていた方にも、ちゃんと有効な治療法があるのですよ~(*’▽’)
日本皮膚科学会から正式に「男性型脱毛治療ガイドライン」~2010年版~が発表され
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/1372913421_2.pdf

(改訂版が2017年夏ころに出るはずだったんですが、まだのようなのでとりあえず)そこでは、男性にはフィナステリドの内服をエビデンスの高い治療方法として強く推奨しています。またミノキシジルの外用は男女ともに強く推奨しています。

フィナステリドは、テストステロンと酵素の結合を防止して、テストステロンより作用の強いジヒドロテストステロン(DHT)になることを抑制することで、主に脱毛を予防し、次第に毛周期を整えることで育毛の効果があります。

脱毛開始からのリミットは5~10年と言われているので、抜け毛がひどくなり始めてから5年以内であれば、再び髪の毛が生えてくる期待が持てます。効果の現れ方は平均で服用開始から3か月を過ぎたころから次第に変化し始め、半年を過ぎるころには改善がみられる場合が多いです。服用開始時に、それまで生えていた抜け落ちやすい毛髪が、一時的に抜け落ちる初期脱毛は1-2か月ほど見られますが



内服の継続で脱毛は改善されます。
ミノキシジルは、血管を拡張させて血流を増加させることにより、毛根と毛細胞に必要な栄養分を行きわたらせ、毛髪の生成を促進させる発毛の効果があります。



国内では外用としてリ〇ッ〇(ミノキシジル1%)・〇ア〇プ×5(同5%)などが販売されており、海外製品でもロ〇イン(同5%)が個人輸入で購入できるものとして有名です。

ミノキシジルの内服薬をフィナステリドと併用することで、より発毛効果を高めることが可能になると言われていますが、本来は血圧を下げる薬剤であり、また内服薬は国内での製造・販売が認可されていないため、個人輸入などで使用される方は、その副作用や合併症などに十分な注意が必要です。

さて、AGAの治療についてある程度知っている方は、ここで「あれ?」と思っている方もいるはず(^_-)-☆

そう、最初に彩芽ちゃんが「一人じゃないぞ☆」って元気づけてくれたやつ。


ニセモノ


ホンモノ


フィナステリドより強力な作用が認められているデュタステリド(ザ〇ーロ)が2016年夏にデビューしました。おそらく次のガイドラインで一番に推奨される薬剤になるだろうと思っています。(⇐下書き作っていたH29年12月時点では確認できなかったガイドライン2017年版が、2018年2月には皮膚科学会ホームページにアップされてました。フィナステリド・デュタステリドともに男性には推奨度Aとなっています^^)



その作用はフィナステリドと同様、前頭部・頭頂部では脱け毛へのシグナルとなるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑制することにありますが、DHTを生成する酵素への阻害が、フィナステリドが阻害する酵素がⅡ型のみなのに対しデュタステリドはⅠ型とⅡ型を同時に阻害することができ、それだけを単純に考えても効果が高そうなのは判ります^^



実際に抜け毛を減らし育毛効果があるだけではなく、フィナステリドでは効能として明確に言われていない、発毛効果もあると認められています!

でもいいことばかりではなく、その効果が高いことを期待される分、合併症・副作用のリスクも高くなる可能性があります。
フィナステリドの主な副作用として、次のようなものがあります。

国内で実施された臨床試験(1年間)において、4.0%(276例中11例)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められており、主な症状は胃部不快感・リビドー(性欲)減退1.1%(3例)、勃起機能不全0.7%(2例)などが報告されました。まれに、食欲不振、全身倦怠感(肝機能障害)の症状があらわれる可能性があります。

デュタステリドでは、17.1%(557例中95例)に副作用が確認され、リピドー減退3.9%(22例)、勃起機能不全4.3%(24例)と、いずれもフィナステリドより高めに報告されています。

ただ、同時にプラセボとフィナステリドの投与試験も行ったところ、プラセボで15%・フィナステリドで20%程度の副作用がみられたことから、フィナステリド単独で試験した時と測定方法によって誤差が生じていると考えられるために、実質的な副作用発現率に大きな差はないのでは?とも言われています。

フィナステリド・デュタステリドを内服していただく場合、クリニックでは定期的な診察(3か月に1回程度の写真撮影含む)と、安全に服用を続けていただくために採血による肝機能チェックを行っています。

残念ながら肝機能に問題があれば内服に制限があります。
また未成年者・女性(薬剤に接触することも)には禁忌となります。
副作用が出現し気になる場合は内服の中止が必要です。まれに中止後も症状が残る可能性があります。

このような副作用・合併症のある薬を内服するには抵抗がある・・・という方には、国際抗老化再生医療学会(http://waarm.or.jp/)で監修されたメニューで、髪に必要なアミノ酸や亜鉛・セレンなどの微量元素などを含み育毛に有効な点滴・サプリメントを試すことができます。 

↓↓国際抗老化再生医療学会については↓↓

一般社団法人 国際抗老化再生医療学会 WAARM
日本において世界最大ネットワークを持つアンチエイジング医学...

脂分・塩分・糖分を多く含む食べ物を食べ過ぎてしまうと抜け毛の原因となってしまいます。血行が悪くなって髪の毛への栄養が不足し代謝が悪くなるとともに、頭皮の栄養状態も悪くなって毛が抜けやすくなってしまいます。
また、髪の毛の主成分であるタンパク質が不足すると髪の毛はどんどん細くなってしまいます。
睡眠不足・運動不足など生活習慣の乱れを含め精神的・肉体的なストレスは、頭皮・髪への血行不良やヘアサイクルの乱れの原因となってしまいます。




特に生活習慣や食生活が乱れてしまいがちの方に、点滴・サプリメントはお勧めです(^^♪



他には、低出力レーザー(ヒーライト)で595nmと830nmの2つの波長の光を照射することで、サイトカイン(免疫システムの細胞から分泌される、特定の細胞に情報伝達をするタンパク質で、免疫・炎症・細胞の増殖や分化などに関係する)に働きかけ、また温熱効果による血流増加もおこり、育毛・発毛の効果が期待できる方法を試すこともできます。

↓↓当院のレーザーについては↓↓

レーザー~その2
今回は当院で実際に使用しているレーザーを紹介します現在4兄弟、全て美容大国韓国で研究開発された...

髪・地肌に栄養を与え健康にするシャンプーやボリュームアップミストもお勧めです(*^-^*)
シャンプーには髪と地肌のために各種アミノ酸やビタミンや植物エキスが配合され、豊かな泡立ちとサッパリとした洗い心地が特徴です。
ミストは旭化成が開発した高機能化粧品原料であるペリセアが主成分で、各種アミノ酸を配合しており、短時間で毛髪内部にまで浸透して毛髪を強化し、さらには地肌を柔らかくし発毛の環境を整えていきます。
これだけでも抜け毛が減って、髪のボリュームが増した!と実感される方も!(^^)!
そして家族にAGAがあり、自分にもその可能性があって、副作用・合併症は怖いけど確実に効果があるならフィナステリドから始めてみたい・・と思っている方には「AGAアンサーチェック」という遺伝子検査の方法があります!!



AGA発症のリスクやフィナステリドの感受性を、口腔内の粘膜ぬぐい液を送るだけで調べることもできるんですよ^^
結果報告に約4週間前後かかりますが、確実性を求める方にはお勧めなので、AGAの診察でなくても気になる方は受付でご相談を^^
他には成長因子を直接頭皮内に注射していく方法や、植毛なども治療として行う施設もあるようですよ。
残念ながらAGA治療にかかる費用はすべて自費になってしまいます。
だからこそイロイロ相談して自分に合った治療を選択してもらいたいと思います。
当院で行っている治療は以下の通り(女性は②~④)

  1. フィナステリド・デュタステリドの内服:推奨度・・男性:A 女性・・D
  2. 国際抗老化再生医療学会監修の点滴・サプリメント
  3. 髪・地肌に栄養を与えるシャンプーやミスト
  4. 低出力レーザー(ヒーライト):推奨度・・B

これらを単独もしくは組み合わせて選択し治療を開始します。
*推奨度は「男性型および女性型脱毛症ガイドライン2017年版」のものです。
推奨度A:行うよう強く勧める
推奨度B:行うよう勧める
推奨度C1:行ってもよい
推奨度C2:行わないほうがよい
推奨度D:行うべきではない

↓↓「男性型および女性型脱毛症ガイドライン2017年版」については↓↓
日本皮膚科学会ホームページからチェック

公益社団法人日本皮膚科学会
日本皮膚科学会ガイドラインの公開にあたって日本皮膚科学会ガイドライン委員会委員長 秀 道広 日本皮膚科学会では、各種皮膚疾患の診療ガイドラインを作成しています...

数か月に1回写真撮影し比較することで、治療効果を確認できます!
薄毛にお悩みの方、男女を問わずご相談を。


「陥入爪(かんにゅうそう)」「巻き爪(まきづめ)」



「陥入爪(かんにゅうそう)」って聞いたことがなくても、「巻き爪」ってよく耳にすると思います。この2つは別の疾患(一部で重なってはいるのですが・・)なのに混同されることが多くて、一般的には足の指が痛い状態を全て「巻き爪」と表現して受診されることがほとんどです。



実際には2つが合併している場合があることと、両者ともに症状が進むと痛みがあるために、指が痛い=「巻き爪」と定着したようです(医療従事者でもよくわかっていない方多いです(*_*; )




「陥入爪」「巻き爪」が痛くて治りにくいのは、理由(わけ)があるんです!



「陥入爪」は爪の先端やカドが皮膚に食い込んでいる状態で、この状態でも痛みはありますが、そこにキズができて炎症を起こすと出血や不良肉芽とよばれる赤い盛り上がった肉の塊ができたりして、とても痛くなってきます(>_<)
原因としては、生まれつきの爪の大きさや形が関連しているものより、深爪・ケガ・窮屈な履物での圧迫などでおこることが圧倒的に多いのです!
一番荷重がかかる足の親指におこることが多いのですが、他の指足趾にもケガや圧迫などのきっかけがあれば生じます。
炎症が起きる前であればつま先が窮屈な靴から楽なものに変更したり、爪を肉の部分より先まで伸ばせば改善することがほとんどです。
先が細くて格好良い靴やヒールが高いオシャレ靴は、あなたの足先を満員電車の中のようにぎゅうぎゅう詰めでいじめているのかも((+_+))



「巻き爪」は字のごとく爪の端が内側に巻き込んだ状態になるものを言い、ほとんどが足趾に起きてきます。




原因としては「陥入爪」と同じく深爪のような間違った爪切りや、窮屈な履物をはいてつま先に異常で過剰な力が働くこと、
そして意外な要素として指(足趾)に正しく力が入らない状態が続くことがあげられます。
爪は何もしないでいると両端が丸まる性質があります。




歩かなくなったお年寄りの足や物を持つ機会がほとんどなくなった方の手の爪が丸まって巻き爪になるのは、正しく反対側から爪が押し返されなくなっているからなんです。
変形の原因として忘れてはいけないものに、爪白癬(みずむし)があります。



これは放置しとくと変形が強度になるばかりか、他の指(足趾)にもうつってしまうので、



必ず治療しなければなりません。以前、爪白癬(みずむし)は抗真菌剤の内服まで必要でしたが、今は良い爪用の塗り薬があるので治療もしやすくなりました。簡単な検査で分かりますので、爪の色や形がおかしくて心配なら主治医の先生に相談してくださいね~

「陥入爪」も「巻き爪」も軽度の場合は、正しい爪切りの習慣と適正な靴の選択で改善することが多く、補助的にテープやスポンジで局所に異常な圧がかからないように工夫することも大事です(やり方はいろいろあって、ネット検索すると自分に合った方法をみつけられると思います^^)。
他にも食い込んでいる部分に直接コットンなどを詰め込んで爪を浮かせる方法も、慣れてしまえばセルフケアで行えます。



ここでよく間違ってやってしまうこと!!!
爪を伸ばすと痛くなるので更に短く切ってしまう・・・



爪の端を切り残して棘(とげ)を作って、これが刺さることで重症化したり、どんどん爪が短くなることで異常で過剰な力が増強し、食い込みや巻いた形の変形が強くなってしまいます;;

病院でできる「陥入爪」の治療として、食い込む爪の両端が生えないようにする手術(爪床爪母形成)やフェノール腐食法などがあります。

また爪甲の側縁を短く切る方法も場合によっては行われていますが、一時的に症状を和らげるだけで、爪甲が少し伸びてくると大抵再発してしまいます。

「巻き爪」の手術は爪の変形とともに丸まった爪床(爪の土台となる皮膚)を伸ばして固定するような特殊な方法が必要で、安静のための入院が必要になることもあります。

他にも保険の治療ではない自由診療として、変形矯正用のクリップやワイヤーなどを用いた保存的治療も行われています



特に当院でも行っている爪甲の両側縁にフックを掛けて、それを中央に引っ張るVHO療法は、装着しても日常生活に支障がなく、痛みが装着直後に改善していることがほとんどでお勧めです(≧▽≦)




実際の状態によって治療の仕方は変わってくるので、セルフケアで改善しないときにはご相談くださいね(^^)/



ただ環境が変わらないと再発しやすいので、正しい爪切りと適正な靴の選択は「陥入爪」「巻き爪」の予防・再発に、とても重要であることを忘れないでくださいね( ..)φメモメモ


うん、うん。それくらいがキミにはちょうどいいかも。



キミにはこれがぴったり。



「頭痛」「肩こり」「目の疲れ」



ひょっとしたら・・・眼瞼下垂(がんけんかすい)のせいかもしれません!
久しぶりに会った知り合いに、「最近眠そうな眼をしているね」と言われる事ありませんか??



テレビを見ているときに、「おでこのシワが増えたね~」  なんて言われていませんか??

眼瞼下垂は 

①生まれつき(先天性)のもの ②後天的(加齢や変性など)によるもの ③その他   
に分けられます。

①の原因は、上マブタを上げる筋肉(眼瞼挙筋)をコントロールする神経の異常や、筋肉そのものの発育不全などであり、成長とともにはっきりしてきますが、片側性の場合まずはマブタの開き方が左右非対称であることから気づかれます。

両側性の場合でも顎を上げてモノを見る癖や、常にマブタが下がった状態で眼を見開くことができなかったり、弱視や斜視の検査で眼瞼下垂が原因であることで気づかれたりします。

②の原因は、加齢や長期のコンタクトレンズ使用・アレルギーなどで眼をコスりすぎたなどで上マブタを上げる筋肉の一部(眼瞼挙筋腱膜)が伸びたり緩んだりしたもの、あるいは加齢で緩んだ皮膚が直接上マブタに重くのしかかってきたものなどであり、これは徐々に進行するために自分自身では気づきにくいこともあります。



③は外傷(けが)によるものや、甲状腺や神経系の病気でなるものなどがあり、特に後者の場合は原因疾患の治療をしないと改善しないものもあります。

上まぶたが瞳孔(瞳の真ん中)にかかってくると、知らず知らずのうちに眠そうな眼をしていたり、反対に一生懸命眼を大きく開けようとして額に深いしわが刻み込まれていることも!!



頑張って大きく眼を開けようとして周囲の筋肉に無理な力がくわわり、その結果で頭痛・肩こりが生じていることがあります。また視界が狭くなっているのが目の疲れの原因かもしれません。



ためしに指で上瞼の皮膚を上に持ち上げて視界が広がり見やすくなったり軽さを感じる場合は、手術で改善する見込みがあります。



手術の方法はいくつかあり、その原因や実際の改善度などから術式を選択していきます。
保健診療でできる手術は

  1. 眼瞼挙筋前転法
  2. 筋膜移植法
  3. その他のもの 

の3通り。

1.眼瞼挙筋前転法

緩んだ筋肉や腱膜という組織を、マブタが開けやすくなるように位置を調整する方法
⇒伸びたパンツのゴムをちぢめて縫い直すようなイメージ



2.筋膜移植法

マブタ本来の筋肉の力で開けられない上マブタを、額の筋肉の力で引っ張り上げる方法
⇒緞帳(どんちょう)を上からヒモで引っ張り上げるイメージ



3.その他のもの

かぶさって直接視野の邪魔になったり重くのしかかることで開けにくくなった上マブタの余った皮膚を切除する方法
⇒だぶだぶのズボンのスソを詰めて調整するようなイメージ



手術で一番大事なことは、上マブタが閉じにくくならないように調整すること。

あんまり無理して上マブタを上げてしまうと、寝ているときにしっかり眼が閉じられずに瞳孔が露出して、角膜の乾燥・炎症による視力低下が起きることも(+_+)

ワタクシは手術を計画するときには「控えめに」調整することを必ず説明しています。

クリニックでは、加齢でのマブタのゆるみ・垂れさがりで生じる眼瞼下垂のご相談をたくさんうけています。

その多くの方に「頭痛」「肩こり」「目の疲れ」などの症状があり、手術で見えやすさが改善することで、それらの症状も良くなっています。

ご本人あるいは家族の方で、原因がわからず、なかなかよくならない頭痛・肩こり・目の疲れがある方は、是非一度ご相談ください^^